思い切って購入したフルサイズミラーレス一眼「Panasonic LUMIX DC-S5」はマイクロフォーサーズより一段上の映りを見せてくれましたが、標準キットレンズでは少々物足りなく(十分美しい映りですが、、)、ポートレート用に2つのレンズを購入してポートレート撮影してみました。自分的には早くも神レンズ認定です。
レビュー対象
カメラ本体はDC-S5。先日の記事のとおり、マイクロフォーサーズから乗り換えた大満足の本体です。
4K動画がクロップされることと、動画方式が変わってて自分のPCではうまく再生できないのが唯一の不満です。
そしてこの標準レンズ(S 20-60mm F3.5-5.6 (S-R2060) )はぜーーんぜんボケない。普通に綺麗に写るってことと超軽量(350g)ってのは評価ポイントなのですが、ポートレートではノッペリした写りになるんです。軽いからスナップ撮影には最適ですが。
SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN ART
いわゆる大三元レンズのうち標準レンズに相当する24-70mmですが、LUMIX S PRO 24-70mm F2.8という純正レンズがもちろん用意されています。重量も935gですが、定価で275,000円もするので買えません!
そこで写りの良さで定評のある(特にソニー α Eマウントではかなりの人気のある)SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN ARTですよ。お値段半額以下の120,000円。重量は大差なく835gですが。
ちなみに、LUMIX DC-S5を購入する際にはソニー α-7IIIと悩んだのですが、αはグリップとレンズの隙間が小さくて、指の第一関節がレンズに当たるんです。LUMIX S5はサイズに余裕があるので全くレンズには当たらず快適だったことが一番大きいですね。さらにSONY αは右手でしっかり握れないので、片手で振り回すのが難しいのです(レンズに指も当たるし、、)。
LUMIX S 85mm F1.8(S-S85)
そしてもう1つは、ポートレート撮影に欠かせない85mmレンズ。
LUMIX S 85mm F1.8(S-S85)が高ければ躊躇したんですがなんと驚きの74,000円!LUMIX S PRO 50mm F1.4が285,000円もするんですから、 安っすい!!
このレンズは「F1.8単焦点シリーズ」としてこれからLUMIX Sレンズで拡充していくシリーズの最初の1本です。それだけ気合が入っていて「この価格でこの描写力」と言われて当然のコスパも実現しているわけです。
ピントが戻ってこない不具合
不具合というか癖というか、、癖というか、、、。
LUMIX S5では(LUMIX全般ですが)空間認識AF(DFDテクノロジー)を採用しています。
要はコントラストAFなので極めて正確なピント合わせができる反面、大きくピントを外すと位相差AFと違いどこに何があるのか判断できなくなるため、もうピントが合わなくなります。諦めて全焦点距離を端から端まで舐めれば復帰できると思うんですが、そうするとウォブリング動作を大きく行うことになります、、。
コントラスト差が薄い場面で起きると思うのですが、シグマレンズだけの特製?だと思ってました。これが純正レンズであるLUMIX S 85mm F1.8(S-S85)でも発生したので、こうなるとLUMIX S5本体の問題ですね。
解決方法
ファームを修正してもらうしかないのですが、、、。
対処法としては、カメラを大きく振って、違う絵をカメラに見せるしかありません。同じ焦点距離だと復帰しないときが多いので、足元を撮るなどコントラストの違うものを見せると大抵復帰します。
ちなみにピントは合掌してても、人物認識しないときもたまにありますね。その時は電源入れなおさないと復帰しないので、なんかAIエンジンが死んでるんじゃないですかね?
実写レビュー
やっぱりこのレンズ群は人物撮影してナンボなので撮影会に参加して試写してきました。
フレッシュ屋外大撮影会
SIGMA 70mm ISO-100 f/2.8:さすがに背景が無限遠だとf/2.8でも綺麗にボケますね。それよりもシャープに写るモデルが美しい描画。
LUMIX 85mm ISO-100 f/1.8:一方でf/1.8のS-S85レンズの描画力が凄いですね。ボケ方も滑らかで良い感じ。
SIGMA 70mm ISO-100 f/2.8:無限遠ではない距離でもそれなりにボケてるf/2.8。これが標準レンズだとf/5.6になってしまうので厳しいところです。
LUMIX 85mm ISO-100 f/1.8:こんなに近い距離でもくっきりと人物が浮き出る描画はすごいですね。マイクロフォーサーズのLUMIX G9 Proでもここまで表現するには20万円する大口径F1.2「ノクチクロン」が必要です。それでもここまではボケないと思いますが…。
距離による使い分けが必要なので、ポートレート撮影ではSIGMAとLUMIXの2本持ちになりますが、距離が取れるなら85mm一本で十分対応できました。
しかし、ほとんど 85mmレンズを使って撮影してました。やっぱりポートレートに強い焦点距離なのと圧倒的なボケ具合(そして価格が安い!)が強みですね。